今年のカレンダー

いつも風景のカレンダーを使っているのだが、今年のカレンダーは暮しの手帖のカレンダーをかけている。花森安治の絵は案外落ち着くことに気づいた。

Spotifyで音楽を聞くようになったのは数年前である。若い人が聞くような曲もときどきかけてみる。案外聞けてしまうことに驚いている。Spotifyのクラシックはこの曲はこの演奏でというのがちょっと入っていない時があってがっかりすることがある。

JPOPは松任谷由実オフコースの曲のようにまったく聞かなくなる曲があるが、時々思い出して聞きたくなる曲がある。映画「ふたり」のテーマ曲「草の想い」など、オリジナルは映画監督と映画音楽の作曲家が歌っていて、最初聞いた時、赤川次郎原作の少女2人の話しなのに、なんだかなぁ・・と思った記憶があるが、ときどき聞くと佳い曲だと思う。菊池桃子の「ガラスの草原」も気恥ずかしい歌詞だが、ときどき聞く。これらは若い女の子が歌っているのだが、実際は親父の妄想のなかにいる少女の歌である。複雑でも何でもなく、そういう曲に慰められるのだ。

柴咲コウの「mizu-umi ~みずのこたえ~」は佳い曲だがSpotifyに入っていない。自分を客観的に見れば、若い女性の声を聞いて慰められる醜い男、という感じで聞いていることになるのだと思う。自虐的だが実際それくらい惨めなことである。でもそれは1人で聞いているだけなので、誰にも迷惑をかけず、ひっそりとした愉しみに過ぎない。

古い、ほんとうに古いポップスで伊東ゆかり「愛するあした」という傑作があるが、これはすばらしいと思っている。いま活躍中の若い女性たち、たとえばガールズグループで合唱したら、さえない男たちは泣いてしまうだろう。